今回は、トレーニングでの「肘の痛み」「肘がパキパキ鳴る」ことについて解説していきます。
肘がパキパキ鳴る方に多いのが、
・ベンチプレス
・三頭筋などのプレス系
などの、肘の動きが大きく関与する種目で鳴ることが多いと思います。
その中で「肘の痛み」や「肘がポキポキ鳴る」という方は「肘筋」が原因の可能性があります。
では、その「肘筋(ちゅうきん)」が、
・肘の痛みや、肘のパキパキ音とどんな関係があるのか?
・パキパキ音を治す、肘筋のコンディショニング方法とは?
といった点を紹介していきます!
- トレーニングで、関節にポキポキ音が鳴る原因とは?
- 『ベンチプレス』肘のポキポキ音の原因となる「肘筋」とは?
- トレーニングでの「肘のポキポキ音」を解消する ”肘筋のマッサージ”
- トレーニングでの「肘のポキポキ音」を解消する ”肘関節と前腕の運動”
- 【ベンチプレス】肘の関節のポキポキ音の原因を改善する方法 まとめ
トレーニングで、関節にポキポキ音が鳴る原因とは?
肘のみではなく、指・膝なども「パキッ」といった音が鳴ります。
指では意図的に鳴らすのが、癖になっている方も多いですね。
その「ポキポキ音」の原因として有力とされている説が、
ポキポキ音は「気体の弾ける音」で、関節に一定の急なストレスがかかると、関節腔(関節と関節の間)を満たす「滑液」の圧力が変化して気泡が弾け、ポキポキ音が鳴る。
という説です。
簡単に補足を入れると
「関節腔」は「関節包(関節を包む膜)」に包まれています。
関節包の動きが悪いと、関節自体の動きが悪くなります。
「滑液」は、関節の動きをなめらかにするもので、タンパク質やヒアルロン酸で主に出来ています。
*おばあちゃんがよく膝に注射するもの
「滑液」自体を体の外から変化させるのは難しいですが、「関節包」の動きを改善すれば「ポキポキ音」は解消する可能性があります。
トレーニング時の「肘のポキポキ音」と「肘の関節包」に関連が大きい、「肘筋」について見ていきましょう。
*「ポキポキ音」自体が悪いかどうかは、著者は、はっきりとわかりません。
少なくとも、関節がスムーズに動いていない結果「ポキポキ音が鳴っている」可能性も十分にありますので、原因として考えれる部分のコンディショニングをしておくことで、今後の怪我や痛みのリスクを軽減するのに必要と考えています。
『ベンチプレス』肘のポキポキ音の原因となる「肘筋」とは?
まずは「肘のポキポキ音」と「関節包」に関わりが深い「肘筋」について見ていきましょう。
起始:上腕骨外側上顆+肘関節包
停止:尺骨近位後面
「肘筋」は、小さな三角形の形をして、肘の裏側についています。
作用:肘関節の伸展(上腕三頭筋の補助)
関節包の安定化
が主に記載されている「肘筋」の情報です。
もう1つ、とても重要な働きがあります。
「前腕回内位での肘伸展で、肘筋の活動が増加し”肘の動的安定性を高める”」働きです。
この”前腕回内+肘伸展”は、「ベンチプレス」や「スカルクラッシャー」の動作になります。
つまりプレス系の動作で「肘がポキポキ音が鳴る」ということは、肘筋がうまく働かず肘の安定感が低いという可能性があります。
肘筋が働かない=関節包の動きが悪い=関節の動きが悪く、滑液の循環も悪い
という悪循環になります。
ポキポキ音が悪いかどうかは置いといて、この悪循環は良いものではありません。
肘筋のコンディショニング方法と、悪循環を断ち切る方法を紹介していきます。
トレーニングでの「肘のポキポキ音」を解消する ”肘筋のマッサージ”
まずは「肘筋」に動きをつけるためにマッサージをします。
「肘筋」の位置を確認します。
肘筋は「前腕回内+肘伸展」で盛り上がってきます。
よくわからない人は、鏡など見てもらうと確認しやすいです。
あとは「肘筋をマッサージ」しましょう。
しっかりと中指を中心に指で圧をかけ、マッサージします。
圧をかけた状態で、肘の曲げ伸ばしも同時に行いましょう。
トレーニングでの「肘のポキポキ音」を解消する ”肘関節と前腕の運動”
次は「前腕と肘の運動」を連動させ、肘の動きを改善します。
肘関節は「上腕骨+前腕の骨」で出来ているため、前腕の動きと関わりが強くなります。
前腕と肘の連動には、
・前腕:「回内・回外」(捻る)
・肘:「屈曲・伸展」(曲げ伸ばし)
4つの動きが混ざります。
そして、この4つの動きに関わる「肘筋」以外の
・円回内筋(えんかいないきん)
・回外筋(かいがいきん)
に刺激を与えながら、肘の曲げ伸ばしを行います。
それでは、さっそく見ていきましょう。
・円回内筋
肘の内側の、出っ張った骨の少し下で触れることが出来ます。
・回外筋
「肘筋」の少し外側で触れることが出来ます。
「自分がちゃんと触れているか?」の確認方法は、
肘を完全に曲げ、
前腕回内=円回内筋が盛り上がってくる
前腕回外=回外筋が盛り上がってくる
ので、指を当て確認してみてください。
それでは実際に「前腕と肘の動きの連動」をしていきます。
圧をかけながら、前腕と肘を同時に動かしてください。
「回内・回外」に関わる筋に圧をかけながら、肘を動かすことで、肘関節の動きと、筋の緊張を取ることが出来ます。
15~20回を1〜2セット行いましょう。
次に「反対」の動きをやって見ます。
先程と反対の組み合わせで行いましょう!
これも圧はかけたままで、15〜20回を1〜2セット行いましょう。
【ベンチプレス】肘の関節のポキポキ音の原因を改善する方法 まとめ
以上が「肘のポキポキ音」に対するアプローチになります。
このアプローチ方法は、
・肘の痛み
・肘関節の可動域
を改善することにも役立ちます。
特に、トレーニング前のアップに入れてもらえることで、動きが良くなり、肘へかかる負担を減らすことができるので、おすすめです!
また、初めにも言いましたが「ポキポキ音が鳴る」ということ自体が悪いとは断言出来ませんが、ベンチプレスなど高重量の荷重を受けることで、関節の負担になっていることは間違いありません。
なので「痛みが出る前に」ケアをすることが大切になるので、思い当たる方は是非取り入れてください。
それでは、今日はここまで〜 次回おのしみに!
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