今回は、肩の健康と良い姿勢を保つためのトレーニング「インバーデッドロウ」を紹介していきます。
「インバーデッドロウ」を取り入れることで、
・高頻度でベンチプレスをやる方に多い、体の前面と後面の筋力差の改善
・ベンチプレスでの脇の開きを抑える(背部の安定化)
・姿勢不良(猫背・巻き型)の改善
・インナーマッスルの強化
など、多くのメリットがあります。
このメリットの全てが
トレーニングにおける肩のケガ予防に繋がります。
では、
・インバーデッドロウで鍛えることの出来る部位
・インバーデッドロウのやり方
について見ていきましょう。
「インバーデッドロウ」で鍛えることの出来る部位
インバーデッドロウを簡単に説明すると、ベンチプレスの逆の動きをするトレーニングで「斜め懸垂」などと呼ばれます。
「ぶら下がった自分の体を持ち上げる動き」になります。
この動きで鍛えることの出来る部位が、
多くの筋肉を動員させる事ができ、中でも
・僧帽筋中下部〜菱形筋〜肩甲挙筋
・インナーマッスルの「小円筋・棘下筋」
に強い刺激を与えることができます。
この筋群は「肩のケガ予防」や「肩の正しい動き」を行う上でとても重要ですが、意識的にトレーニングしないと弱くなりやすい部分でもあります。
そして、インナーマッスルを鍛えることができる上に、懸垂やベントオーバローが上手く出来ない方にも取り入れやすい種目です。
では「インバーデッドロウのやり方」について見ていきましょう。
インバーデッドロウのフォームとやり方
パワーラックでも、スミスマシンでも、鉄棒でも構いません。
安定した棒がある器具を利用します。
全体の動きを見てみましょう。
それではスタートポジションから見ていきましょう。
膝も伸ばし、背中をまっすぐに保ちます。
肩甲骨はやや外転位にし、肩甲骨内側に軽い伸張をかけましょう。
ポイントが3つあり、
①胸を張る
②脇は開かない
③肩甲骨の動きの意識
のそれぞれを解説していきます。
①胸を張る
スタートポジションでは、背中はまっすぐの状態ですが、トップポジションでは「胸椎を伸展」させます。
理由は、
肩甲骨・肩との連動を良くするためです。
腰椎を伸展させないように注意しましょう。
②脇は開かない
すごく重要なポイントになります。
脇を開くと「肩の水平外転」の運動がメインとなり、「三角筋後部」が強く作用します。
ですが、
脇を閉じる(45°程度)ことにより、トップポジションで「肩甲骨の下方回旋+肩の外旋」の動作が入りやすくなります。
それにより、インナーマッスル(棘下筋・小円筋)を刺激させることができます。
「肩の健康を保つ」には、インナーマッスルを強化するのは大切なので意識しましょう。
③肩甲骨の動きの意識
上記2つをできれば、肩甲骨は自然と上手く動いてくれます。
「腕ばかり疲労する」という方は、
「動きだしを肩甲骨から始める意識」や「肩甲骨の動かす方向」を見直して見てください。
トップポジションでバーを胸に付ける必要はなく、肩・肩甲骨に大きな可動域を持たせることができればOKです。
この3点を意識した上で、もう一度みてみましょう。
トップポジションで少し止めることで、肩甲骨周囲筋がアイソメトリック収縮で重量を支えるため、上背部の安定感が向上します。
冒頭で「ベンチプレスの逆の動き」といいましたが、
「インバーデッドロウのトップポジション」は、「ベンチプレスのボトムポジションの形」に近くなります。
ベンチプレスでは、上背部の筋力が足りないことでアーチや肩甲骨の位置を保てないことがあります。
特に、「ボトム〜切り返しで脇が開く」場合に多くみられるため、脇の開き改善にも良いトレーニングになります。
肩の健康と姿勢・筋力改善 インバーデッドロウ まとめ
インバーデッドロウは、ラックがあればできるのでホームトレーニーの方にもオススメになります。
強度の調整も簡単で、
体が地面と平行に近づけば強度が上がり、体が起きると強度が下がります。
他にも、
踵のみの設置で強度があがり、足裏全体ついたり、膝を曲げることで強度が下がります。
「10〜12回を3セット程できる強度」を選択して取り入れましょう。
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それでは、今日はここまで!次回、おたのしみに!