【大腿神経痛】腰を反ったときの「太ももの痛みとしびれ」を改善する方法

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今回は「大腿神経が原因で起こる股関節、大腿部の痛みとしびれ」について書いていきます。

 

「大腿神経痛」は、

・椅子からの立ち上がりで股関節、大腿部が痛みやしびれる

・腰を反ったり、股関節を深く曲げると痛む

といった特徴が見られます。

わかりやすいきっかけのある「怪我」と違って、「大腿神経痛」は症状が出るまで気が付かず長引く可能性が高くなります。

 

原因となる要素が

・腰椎由来の疾患(椎間板症、ヘルニアなど)

・大腿神経が通過する「スカルパ三角」での圧迫

この2種類がほとんどで「どちらが原因か?」を鑑別しないことにはなかなか改善が見られません。

 

なので今回は、

・大腿神経痛の起こる原因と2つの鑑別方法

・改善するためにアプローチ方法

について紹介していきます。

 

股関節(鼠径部)、大腿部の痛みとしびれの原因

まずは、股関節(鼠径部)、大腿部の痛みとしびれの原因となる「大腿神経痛」が起こる2つの原因について見ていきます。

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左側:腰椎椎間板症の放散痛

右側:スカルパ三角で圧迫で起こる大腿神経痛

 

「放散痛」は、椎間板症によって圧迫されている神経に沿って痛みが出るイメージです。

なので、椎間板症が起こっている場所によって放散痛の出る場所が変わりますが、「腰痛の椎間板症」に関しては「どこで圧迫されようが股関節(鼠径部)に放散痛が出る可能性」があります。

 

右側の「スカルパ三角」は、「縫工筋、長内転筋、鼠径靭帯」で構成され三角形を作り、その間に「大腿神経、大腿動脈、大腿静脈」などが通過します。

スカルパ三角で神経が圧迫される原因はいくつかありますが、多い例が「腸腰筋による大腿神経の圧迫」になります。

 

「症状の出る原因と場所」を大きく2つに分けたところで、次は「自分はどちらの原因か?」を鑑別する方法を紹介します。

 

   

「腰痛の椎間板症」と「スカルパ三角での圧迫」を鑑別する方法

腸腰筋の反復収縮

大前提として、今回紹介する鑑別方法は「100%正しい鑑別」が出来るわけではありません。

なので症状が長引いている方は、まずは医療機関の受診をオススメします。

 

2種類の動きを用いて鑑別します。

・腸腰筋の反復収縮

・体幹部の伸展

を使い、鑑別します。

 

「腸腰筋の反復収縮」から見ていきます。

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上向きで寝転んだ状態から「左側」のように、股関節を少し外側に開きながら曲げ伸ばしを繰り返します。

「股関節曲げる→足を完全に伸ばす→股関節曲げる」を15回繰り返します。

「右側」は股関節の動きが窮屈になるので辞めておきましょう。

 

「腸腰筋反復収縮」から得られる情報は、

腰痛椎間板症:痛み、しびれの症状は変化しない

スカルパ三角:痛み、しびれが軽減する可能性あり

軽減する理由については後に解説します。

 

体幹部の伸展

次は「体幹部の伸展」を行います。

「腰椎椎間板症」や「スカルパ三角での圧迫」では、どちらにせよ「体幹部の伸展」で痛みやしびれの症状が強く出ます。

 

ここで鑑別するのは「どの部位に伸展が働いて症状が強くなっているのか?」という点です。

腰痛椎間板症では「腰椎にかかる伸展力」

スカルパ三角では「股関節にかかる伸展力」

により、症状が強く現れます。

 

では、鑑別のための

・体幹部の伸展

・骨盤固定で体幹部の伸展

 を画像で見てみます。

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骨盤固定の目的は、体幹伸展時に起こる「骨盤の後傾」を防ぐためです。

骨盤の後傾を防ぐことで「股関節にかかる伸展」を防ぎ、「腰椎のみに伸展」を加えることが可能になります。

 

なので、

「骨盤固定での体幹伸展」で

・症状が強く現れれば「腰椎疾患」の疑い 

・症状が軽減すれば「スカルパ三角部での圧迫」の疑い

に、大まかに鑑別することが可能になります。

 

腰椎疾患が疑われる場合には、必ず医療機関で検査するべきです。

なので今回は、スカルパ三角部での圧迫の中でも特に多い「大腿神経を腸腰筋が圧迫している例」を改善する方法を紹介します。

 

   

大腿神経痛の原因になる腸腰筋と改善方法

改善方法の前に少し「大腿神経と腸腰筋の位置関係」について見ておきます。

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画像のように「腸腰筋は大腿神経の真下を通過」します。 

 腸腰筋の状態異常が大腿神経の圧迫に大きく影響し 、特に、

・日頃の姿勢が骨盤後傾気味で、常に腸腰筋が伸ばされるストレスがかかっている(デスクワークなど)

・「反り腰」や「骨盤後傾」が普段の姿勢だと、立った状態では常に「股関節伸展位」となるため大腿神経の圧迫を強める。

 

これらを改善するために

・腸腰筋の動きを改善するエクササイズ

・大腿神経の動きを良くするエクササイズ

の2種類の方法を見ていきます。

 

大腿神経痛を改善するための「腸腰筋エクササイズ」

腸腰筋に対してのアプローチは2種類あります。

 

1つは検査でも行った「腸腰筋の反復収縮」です。

検査のときにも書きましたが「スカルパ三角部での圧迫」では、症状が改善する可能性があります。

その理由は「反復収縮を行うことで腸腰筋の動き柔軟性の改善」が見られるからです。

圧迫の原因となっている腸腰筋は、常に伸張ストレスを受けているので動きが固まりやすいので、反復収縮との相性はとても良いです。

なので、検査方法と同じく左画の画像のように

「股関節屈曲→足を完全に伸ばす→股関節屈曲」を、15回2セット行います。

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腸腰筋の正しいストレッチ方法

次に「腸腰筋のストレッチ」です。

ここで大事なポイントが「股関節に大きな伸展ストレスをかけてはいけない」ことです。

理由は症状が増悪する可能性があるからです。

 

なので、よく腸腰筋のストレッチとして紹介されている、このようなストレッチは必ず避けましょう。

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「正しい腸腰筋のストレッチ」は、こちらの記事に書いていますでご覧ください。

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大腿神経痛を改善するための「神経滑走エクササイズ」 

次は「大腿神経の動きを改善する方法」です。

*症状が強く出ている方は、この方法は慎重に行うようにしてください。

 

まずは、

①床から距離があり、片足を降ろせる程度の高さのあるベットなどに上向きで寝ます。

②片足をベットから降ろし、膝の屈伸運動を行います。

(ベットの高さが足りない方は、クッションを入れて調節して下さい)

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①では「軽度の股関節伸展位」となっています。

この状態から股関節を動かすと負担が大きくなりますが、

「膝関節」を動かすことで負担が少ない状態で「大腿神経」にアプローチ出来ます。

 

実際にやってもらうとわかりますが、

股関節の軽度伸展で膝の屈伸を行うことで、鼠径部辺りに軽い伸張を感じれると思います。

症状が出ている方は、参考画像ほど股関節を伸展させなくても十分に効果は得られると思いますので、無理のない範囲で行って下さい。

 

回数はゆっくり10回を2セット行いましょう。

 

大腿神経痛の改善方法 まとめ

以上が、大腿神経痛を改善するアプローチ方法になります。

 

「大腿神経痛」の痛みやしびれは腰椎疾患との鑑別が難しいため、症状が長引いたり強く出ている方は、やはり医療機関への受診をオススメします。

また「大腿外側皮神経障害」といった、似たような場所に起こる痛み、しびれを起こす神経症状もあります。

「大腿外側皮神経」については、こちらの記事にアプローチ方法も紹介しているので、是非チェックしてみて下さい。

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それでは今日はここまで!次回、お楽しみに!

 

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