今回はスクワットの「ボトムポジションでのつま先、母趾球の浮き」について解説していきます。
スクワットフォームは体格や柔軟性などの個人差で変わりますが、共通のポイントは
・ミッドフッド(足の真ん中)の上をバーが通過する
・トライポッド(母趾球・小趾球・踵)に体重を乗せる
が重要となり、この2つのポイントを押さえることで、怪我のリスクを下げ、身体の強度を上げることに繋がります。
ですが、
「ボトムポジションでつま先・母趾球が浮く」
ということは、
トライポッドに体重が乗っていない=バランスが崩れる=ミッドフットの上をバーが通過しない
という悪循環になります。
そうなると、体は無理をして挙上動作に入るため、「腰の怪我」や「膝の怪我」などにつながる可能性が高くなります。
そんな「スクワットでつま先・母趾球が浮く」問題に対して、解決策の1つとなる
「長腓骨筋エクササイズ」と「チューブスクワット」を紹介していきます。
- スクワットで「長腓骨筋」の働きが重要な理由
- スクワット”つま先が浮く・母趾球が浮く”を改善する 「長腓骨筋エクササイズ」
- スクワット”つま先が浮く・母趾球が浮く”を改善する 「チューブスクワット」
- 【スクワット】ボトムでのつま先・母趾球の浮き まとめ
スクワットで「長腓骨筋」の働きが重要な理由
まず「腓骨筋の解説」と「スクワットとの関係性」から説明していきます。
「腓骨筋」は2種類の腓骨筋をまとめた名称で、
・長腓骨筋
・短腓骨筋
の2種類に分かれます。
2つの腓骨筋の共通の作用は、「足関節の底屈」です。
そして単独の作用として、
長腓骨筋:足の回内・アーチの保持
短腓骨筋:足の外転
になります。
「回内」は、床に足がついた状態で ”母趾球を地面に押し付けるイメージ”で出来ます。
「 捻挫して、足をくじく反対の動き」と覚えてください。
この”母趾球を地面に押し付ける動作”が、スクワットのボトムポジションでの「つま先の浮き・母趾球の浮き」を抑えてくれます。
また、長腓骨筋には「アーチの保持」という役割もあります。
「アーチの保持」も、足部の安定を保つのに必須の役割となります。
なので「スクワットでつま先・母趾球が浮く」悩みに関しては、
短腓骨筋の「足の外転」より、
長腓骨筋の「足の回内・アーチの保持」が重要になります。
ボトムポジションの安定につながるよう、「長腓骨筋」の「単独のエクササイズ」と、「スクワット動作で協調性を出すチューブスクワット」について紹介していきます。
スクワット”つま先が浮く・母趾球が浮く”を改善する 「長腓骨筋エクササイズ」
まずは、母趾球がついた状態で安定できるように、「長腓骨筋」に刺激を与えていきます。
①椅子に座った状態で、足を浮かせます。
②足を軽く底屈させた状態から、「回内運動」を行います。
*底屈理由は、「短腓骨筋」の関与を減らすためです。
「回内運動」は、”母趾球を地面に押し付けるイメージ”で行ってみてください。
*「足の外転」が入らないように気をつけます。
上手く刺激が入っていると、長腓骨筋に沿って収縮感が得られます。
もし、「長腓骨筋か、短腓骨筋どちらかわからない」
という方は、「腓骨頭」を触りながらエクササイズをすると、「長腓骨筋」が反応しているかどうか確かめる事ができます。
10〜15回を1セット行いましょう。
慣れていない方は、パンパンに張ったり、つったりするので気をつけてください。
スクワット”つま先が浮く・母趾球が浮く”を改善する 「チューブスクワット」
次は、チューブを使ったスクワットです。
強めのチューブを両足に巻きます。
チューブが長い場合や、負荷が弱い場合は、2つ折りなどして工夫して、この状態でスクワットをします。
①チューブの抵抗(赤矢印)に対して、足の外転で抵抗するのでは無く、「母趾球を地面に押し込み」耐える。
②股関節はしっかりと外旋させ、深くしゃがむ
この2点を意識しましょう。
おそらく「つま先・母趾球が浮く」という方は、足の外転方向に力が働きやすいために、改善するためのとてもいい練習になります。
10〜15回を2セット程度行います。
特に、スクワット前のアップに取り入れてもらうと有効です。
【スクワット】ボトムでのつま先・母趾球の浮き まとめ
以上が「つま先・母趾球の浮き」を改善する2種類のエクササイズになります。
冒頭でも良いましたが、スクワットにおいて最大限怪我のリスクをさげるには
・ミッドフット上にバーが通過する
・トライポッドに体重を乗せる
ことは、とても重要になります。
色々な改善方法はありますが、
無意識で使えていない筋肉を、活性化させてあげることは改善への近道になります。
地味な運動にはなりますが、怪我をしてからでは遅いので、是非アップに取り入れてください。
それでは、今日はここまで!次回、お楽しみに〜
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