【スクワット】バーを担ぐと”肩が痛い”!3つの原因とストレッチ方法とは?

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前回は、スクワットでの「手首の痛み」と「グリップによる改善方法」について書きました。

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 今回は「担いだ時の肩の痛み」について解説していきます。

 

スクワットで「バーを担いで肩が痛い」状態は

・肩の前面に痛みが出る

・肩関節に絞め技をかけられているような状態

といったことが多いと思います。

 

スクワットで、担いだ際の「肩の痛み」の原因の大半を占めるものが、「筋・関節」の柔軟性になります。

 

その中でも、分類分けをすると

筋肉:「大胸筋・小胸筋・広背筋・胸鎖乳突筋」

関節:「肩関節・肩甲骨・胸椎」

担ぎ方:「手幅・グリップ」

が上げられます。

 

今日はその1「筋肉」に対してのアプローチ方法を紹介していきます。

 

 

スクワットの担ぎで「肩の痛み」に原因になる”4つの筋肉”

まずは、スクワットの担ぎにおいて

「肩の痛みに繋がる筋肉」についてです。

 

冒頭でも書きましたが、

「大胸筋・小胸筋・広背筋・胸鎖乳突筋」

になります。 

まずは、簡単に4つの筋肉を見ていきます。

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青色の「大胸筋・小胸筋」は体の前面に。

「広背筋」は体の後面に付きます。

*胸鎖乳突筋は後ほど詳しく紹介

 

この「3つの筋肉」の動きが悪いと

巻き肩になる(肩の柔軟性低下)

・肩甲骨が固まる(肩甲骨の動きが悪化)

・猫背になる(胸椎の柔軟性低下)

といったことが起こります。

 

スクワットの担ぎ動作は「巻き肩・猫背」の反対方向に動かすため、動きが悪い状態で担ぐと「バーベルに関節技」を掛けられている状態になります。

 

その状態を改善する、それぞれの筋肉に対しての「アプローチ方法」を紹介していきます。

 

スクワット前に行う”大胸筋”の「ブランコストレッチ」

大胸筋は特に「下部〜中部」にかけて動きが固まりすく、ベンチプレスなどで断裂するのも中部〜下部にかけてがほとんどです。

 

早速スクワット前に行える「ストレッチ」を見ていきます。

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①②ストレッチする際のポジション

まずは「肩幅の1.5倍」くらいの幅でバーベルを握ります。

*「ベンチプレスのグリップ幅」で覚えてもらってもいいです。

そこから。

「胸を張りながらお辞儀をするようなイメージ」

で、胸と地面の距離を近づけます。

この際に、「肩に詰まり感」がある場合は、無理にせずに片方ずつやってもらってもいいです。

 

そしてしっかりと「ストレッチ部位」に伸張感を感じるところまで、体を落としていってください!

 

③ストレッチ部位で「動き」をつける

以前のこちらの記事で「ストレッチ部位に伸張の強弱をつける」といいました。

今回も同様、ストレッチ部位に強弱をつけてきます。

③番のピンク印のように「伸張した状態で、前後にゆっくり揺れます」

イメージとしては「ブランコ」のような動きです。

 

「前」にいけばストレッチ感は強まり、「後」にいけばストレッチ感は弱まります。

これを利用し「強弱」をつけます。

 

注意点としては、はじめに下ろしていった上半身の「深さ」は変化させないことです。

上半身が起き上がってしまうと、ストレッチ感が弱まります。

 

「5秒伸張→10回ブランコ→5秒伸張→10回ブランコ」を自身の体の状態にあわせて、1~3セットこなってもらえるといいです。

   

スクワット前の、骨格の連動をあげる”広背筋”のストレッチ

「広背筋」の役割は上げると無数にあるのですが、作用の1つに「肩関節の内旋」があります。

この「肩関節内旋」は、「巻き肩」の大きな原因となります。

*大胸筋にも「肩内旋」作用がある

 

「広背筋」をストレッチすることにより、「内旋で固まった肩関節」に動きをつける事ができます。

また「広背筋」には「肩関節伸展」の作用もあるので「肩屈曲」方向にもストレッチをいれて、「より効果の高いストレッチ」をかける方法を紹介します。

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このストレッチは単純そうに見えて、すごく「奥が深い」ので、まずは全体の流れを紹介していきます。

 

①ストレッチのポジション

まずは、「膝・股関節共に90度」になるように、四つん這いの形になります。

そして肩幅程度で、肘をベンチ台に乗せます。

 

そのままピンク印方向に「胸を地面につける」イメージでストレッチを行っていきます。

そうすることで「肩屈曲」の動きが出て、「広背筋」にストレッチが掛かります。

 

②「肩外旋」を保ち「胸椎伸展」を同時に行う

さてここから「奥が深い」場面です。

すこし難易度もあがるので、もう一度画像を見ていきます。

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まず左側から見ていきいましょう!

 

上下とも同じ画像で「正解例」です。

上の「胸椎の伸展」をしっかりと意識しましょう。

服のシワを見てもらううとわかりますが、「胸椎の伸展」がしっかりと出来ていれば、その部分にシワがより、「広背筋」にしっかりとストレッチが掛かります。

 

これが、下の赤✕の「腰椎伸展」になってしまうと、ストレッチするつもりが「腰を過剰に反って腰痛」の原因になるので気をつけてください。

 

頭を腕の間に潜り込ませ、しっかりと「胸」を地面につけに行くようなイメージです。

 

続いては、右側を見ていきます。

ポイントが2つあります。

 

1. 両手の小指同士を向け「肩外旋位」にする

水色丸印の部分です。

しっかりと「小指」が合うように向けることで「肩外旋位」をキープできます。

ここはストレッチ中、崩さないようにしましょう。

また、柔軟性に余裕がある人は、小指同士をひっつけずに、すこし離してみましょう。

こうすることで、「肩外旋」が強くなり「広背筋」にしっかりとストレッチをかけることができます。

 

2. 「肘の距離」を自分の「肩関節の状態」で変える

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上と下では、「肘の距離」に差があります。

「肘の距離」がはじめのセットの状態のまま、位置が変わらず動作を行えると「肩外旋」をキープ出来るので、「広背筋」に強いストレッチをかけることができます。

 

逆に、下画像のように、動作中に肘が開き「肘の距離」が遠くなると、「肩は内旋」に近づき少しストレッチが弱くなります。

 

ただ、「肘の距離」を狭い状態で行うと、「肩に詰まり感」が出る方には、この方法をオススメします。

なのでこのストレッチは、自身の肩の状態と相談しながら行ってください!

 

スクワット前に、肩・肩甲骨の動きを良くする”小胸筋”のマッサージ

筋肉編の最後「小胸筋」になります。

この「小胸筋」は固まると、非常に厄介です・・

 

その理由は

・筋肉が表層に無いため、状態が悪いことに気づかない

・道具がない人はケアが難しい

・肩周りすべての関節に悪影響を与える

など、

「小胸筋の状態悪化」によって起こる「解剖学的な状態変化」をすこし見ていきます。

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「小胸筋」は、肩甲骨の「烏口突起(うこうとっき)」という場所から付きます。

烏口突起は、肩甲骨の一部ですが「背中側」ではなく「胸側」についています。

烏口突起についている「小胸筋」が固くなると、肩甲骨が前に引っ張り出され「巻き肩」の姿勢の原因となります。

 

そして「肩甲骨」が前に引っ張り出されると、周りの「肩」「鎖骨」にも大きな悪影響があり、肩全体の動きの悪さに繋がります。

 

そんな「小胸筋」はストレッチも難しいため、マッサージを行います。

そして「小胸筋」をマッサージついでに「鎖骨」にも動きをつける方法を紹介していきます。

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 ①鎖骨の位置確認

まずは鎖骨を触って位置確認をします。

②鎖骨に沿ってマッサージ

鎖骨の下側に「中指・薬指」を当てます。

そしてすこし圧をかけながら、「小さな円を描く」ようにマッサージを行います。

10周くらい円が描けたら、指をずらして、どんどん肩の方に上がっていきます。

「鎖骨」の下にも細かい筋肉があるので、丁寧に行います。

 

③小胸筋を捉える

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「小胸筋」は肩甲骨の「烏口突起」から起始します。

その「烏口突起」の目印は、「肩と鎖骨の間にあるくぼみ」になります。

 

肩の前側から、鎖骨に向かって指を滑らせていくと”くぼみ”が見つかります。

その”くぼみ”を先程より強く圧迫し、マッサージしてください。

この時の注意点は「胸を張る」ということです。

胸を張ることで、「小胸筋」が手前で触れやすくなります。

 

もしマッサージをして強い痛みや、骨を触っている感じがあれば、それは「烏口突起」を触っているので、少し指を下にずらしてみてください。

 

肩・首・鎖骨の動きをよくする”胸鎖乳突筋”のマッサージと引き剥がし

「胸鎖乳突筋」といえば、”肩こり”などと非常に関連部深い筋肉です。

「前かがみのデスクワーク姿勢」や、「視力の差による顔の小さな歪み」などで、動きが固まったり左右差が出やすい筋肉です。

 

動きが悪くなったり、左右差が出ることで「頚椎」の変性をきたし「ストレートネック」になったり、「鎖骨」の動きを悪くします。

そんな「胸鎖乳突筋」を見てみましょう。

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「胸鎖乳突筋」は「耳の後ろの後頭部」〜斜め前に筋肉が走行し「鎖骨・胸骨」に付きます。

 

筋肉の働きをしては、「首を前に倒す」「首を横に倒す・回す」「呼吸に関与」などと色々な役割を持ちます。

そして動きが悪くなると、

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こうなると「スクワットでのバーの担ぎ」は、首が倒れている「逆方向」の背中で担ぐので、首とバーの間にある「肩」への負担がとても大きくなります。

そんな「胸鎖乳突筋」の動きを解消する2種類の方法を紹介します。

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①鎖骨の確認
②鎖骨の”上側”を圧迫

先程とは違って、鎖骨の”上側”を圧迫します。

注意点は、鎖骨の上側には、大きな「神経」や「動脈」が表層に あるため、あまり強く圧迫すると「嫌な痛み」や「不快感」がでるので、先程より軽めの圧迫にします。

 

③鎖骨の上側をマッサージ

マッサージ方法は、先程と同じで「円を描く」ように10周ずつ行いましょう。

鎖骨の上側を、「鎖骨に沿って」行いましょう。

上側には、「胸鎖乳突筋」に関わりの深い、「斜角筋」などもあるので、しっかりほぐせるとより動きが付きやすいです。

 

次に2つめの方法です。

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①胸鎖乳突筋を掴む

いきなり難易度が上がりましたが、コツさえ理解できれば簡単なので、一緒にやっていきましょう。

 

まず「左の胸鎖乳突筋」を掴みに行く方法です。

1. 右手で「鎖骨の内側の上側」を指で触れておきます。圧迫は不要です。

2. そして「首を右に」回してください。

3.そうすると「モコッ」と胸鎖乳突筋が表面に膨れ上がって来るのが、右手で感じ取れます。

4. それを掴んで「右に回した首」を元に戻します。

これで「胸鎖乳突筋」を掴むことができました。

*掴む際に。喉の方に指を入れないように気をつけてください。

 

②引っ張る

掴んだ「胸鎖乳突筋」を引っ張ります。

鎖骨から「引き剥がす」イメージです。

 

③動かす

引き剥がした「胸鎖乳突筋」を動かします。

横のみではなくて、上下方向もしっかり動かしてください!

20〜30秒しっかり動かしてあげると、かなり動きが良くなると思います。

 

この「引き剥がし」をしっかり行えると、「首・肩・鎖骨」の動きがかなりよくなりますので、是非取り入れてください!

 

スクワット「肩の痛み」に対する”筋肉”へのアプローチ まとめ 

以上がスクワットの担ぎの「肩の痛み」に対しての「ストレッチとマッサージ」になります。

 

次回は「関節編」の「肩・肩甲骨・胸椎」についてのアプローチとなりますが、今回行った「ストレッチ」は、実は「肩・肩甲骨・胸椎」の、全ての連動を上げるために必須です。

 

紹介した「筋肉のストレッチ」のなかで

「肩・肩甲骨・胸椎」が大きく動いているので、今回のストレッチでも「関節の動き」に対しても大きな効果が得られます。

 

ただ、今回ご紹介したアプローチ方法は、すべて行う必要はありません。

一度行ってみて、その後の「感覚が良いもの」を選んでやってあげるといいです。

 

そうすることで、自身の「筋肉の状態」や、動きの悪い場所、良い場所の判断が付きますので、忙しい方でも「アップ時間の短縮」になります。

スクワットだけでは無く、ベンチプレスにも応用可能なので是非取り入れてみてください!

 

それでは今日はここまで〜 【ダンベルプルオーバー】筋トレで”肩が痛い”なら絶対やるべき!治る理由とそのフォームとは?次回お楽しみに!