【ダンベルプルオーバー】筋トレで”肩が痛い”なら絶対やるべき!治る理由とそのフォームとは?

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今回は「ダンベルプルオーバー」の紹介をしていきます。

 

ダンベルプルオーバーというと「広背筋・大胸筋を鍛える」といったイメージが多く、多くの方が

鍛えるための正しいフォームは?

肘の伸ばし具合・脇の開き具合・重量設定は?

など、「トレーニング方法」について気になることが多いと思います。

 

それについては、多くの方が記事や、動画を上げていたりしていると思いますが、

筆者が今回お伝えしたいのが、

ダンベルプルオーバーの一番の恩恵は「骨格動作の連動があがる」

ということです。

 

そして、

「骨格の連動が上がる」=「トレーニングが上手くなる」といっても、過言ではありません。

特に、大きく連動が上がる部位が『肩・肩甲骨・胸椎・胸郭』になります。

 

ベンチプレスやスクワット、肩のトレーニングなど様々な種目で

「肩が痛い」方は上記の「骨格動作の連動」の低下の可能性があります。

また”パフォーマンスをあげたい!”という方は

「ダンベルプルオーバー」を取り入れることで、「骨格動作の連動」が向上し、トレーニングがうまくなるので是非ご覧ください!

 

動画で解説が見たい方はこちら

 

 

*「肩の痛み」が強い方や、動きが悪い自信のある方は、こちらの記事のストレッチを先にやってもらうことをおすすめします。

 

 

「ダンベルプルオーバー」で”肩の痛み”が改善する理由

まず「肩の痛み」が出る原因を大きく2つに分けると

  • フォーム(種目)
  • 体(骨格)の動き

に分けることができます。

 

痛める原因は個人個人で大きな差があると思いますが、

「動きが悪いため、局所に負担が掛かり痛めた」という結果の話ではありますが、その点はほとんどの方が同じだと思います。

 

この「動きが悪い」ことは「一体自分は『どこ』の動きが悪いのだろうか?」と迷われる方が大勢います。

今から紹介していく「ダンベルプルオーバー」は「どこ?」を探さなくても、局所では無く「全て」に対して動きを良くすることが可能です。

それでは「肩の痛み」と「ダンベルプルオーバー」を紐づけて見ていきましょう!

 

*例えば「肩の痛み」が「何も持たなくて、腕を上げただけでも痛い」「強い痛みがある」といった方は、「関節の炎症反応」が強く起こっていることが、考えられますので、「ダンベルプルオーバー」ではなく、ストレッチ等出来る範囲をおすすめします。

 

「肩の痛み」を無くすのに必要な「骨格の連動」

冒頭でも、書きましたが「ダンベルプルオーバー」で連動する4つの部位です。

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この中の1つでも動きが悪いと「骨格の連動」は崩れ、さまざまなトレーニングで、肩の怪我に繋がります。

 

「ダンベルプルオーバー」で最も可動域が大きくなる「ボトムポジション」での、骨格の動きを見てみましょう。

まずは、「肩」と「肩甲骨」です。

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・「肩」は(屈曲+軽度外旋)の連動

当ブログでは何度か紹介していますが、トレーニングにおいて「肩関節」は(内旋+◯◯)の動きをすると、負担が大きくなります。

ベンチプレスの際にも「肩を痛めるのは(内旋+伸展)の動き」と言いました。

その反対である(屈曲+軽度外旋)は、非常に「肩関節」にとってスムーズに動かしやすく、最も可動域を確保しやすいです。

 

・「肩甲骨」は(上方回旋+後傾)の連動

ここは少し難しいので、動きについてもう少し解説を加えます。

まずは「上方回旋」です。

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上方回旋は、基本的に「肩の屈曲・外転」と共に起こります。

「肩甲上腕リズム」と呼び、「肩のインピンジメント」を防いだり、正しい動作のために、とても大切な連動です。

 

次に、肩甲骨「後傾」です。

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「肩甲骨の後傾」では、必ず必要な連動の1つに「胸椎伸展」があります。

簡単に言うと「肩屈曲+胸椎伸展=肩甲骨後傾」になります。

この「肩甲骨後傾」がうまくできないと「肩インピンジメント」

「胸椎伸展」ができないと「代償運動での腰痛」や「肩インピンジメント」に繋がるので、この連動も非常に大切です。

 

次に「胸郭」と「胸椎」を見てみましょう。

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 ・「胸郭」は呼吸と連動し、拡張

「ダンベルプルオーバー」のボトムポジションでは、「胸郭」は大きく開きます。

「胸郭」が大きく開くことにより、「呼吸」がスムーズになります。

そして「呼吸」がスムーズに出来るようになると、「各関節の可動域向上・体幹部の安定化(腹圧)」といった恩恵があります。

 

・「胸椎伸展」で、肩甲骨・肩との連動を高める

先程も出てきましたが、「肩甲上腕リズム」をうまく誘発したり、スムーズな肩の動作には「胸椎」の動作は欠かせません。

 

特に「腰痛」がある方や、デスクワークの方は「腰椎」や「頚椎」が「胸椎」の伸展を代償する事で、”猫背”、”巻き肩”になりやすく動きが低下しやすい場所です。

ダンベルプルオーバー」はしっかりと「胸椎を伸展」させることが出来るので、関節の連動とともに他の「腰椎」や「頚椎」の代償動作を整える事も出来ます。

 

さて、各パーツの説明をし、少し長くなりましたが、ここから「ダンベルプルオーバー」の実際のやり方と、ポイントについて解説していきます。

   

骨格の連動が良くなる「ダンベルプルオーバー」 のやり方

さて、これまで4つの骨格の「連動」を見ました。

「ダンベルプルオーバー」では、この4つが共に「連動」することで更に大きな動きと「関節」に自由を与えてくれます。

まずは「重量設定」から見ていきます。

 

重量設定

この「ダンベルプルオーバー」の目的は、「筋肥大」ではありません。

「骨格の連動」を良くすることが目的です。

なので重量は、「軽い重量」を扱います。

かといって、あまりにも軽すぎると、動きを出すのが難しいので「目安」を書いていきます。

  • トレーニング歴が「2年」を超えている方は、基礎筋力が十分あると思いますので「10〜14kg」
  • トレーニング歴「2年未満」の方は、「8〜10kg」
  • 「女性」は、関節が柔らかい方が多いので「4~6kg」

くらいを目安にしてもらうといいです。

 

「ダンベルプルオーバー」の基本的なフォームとやり方

まずは、「ポジションの作り方」から見ていきます。

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1. 「肩甲骨下角」が、「台の端(足側の)」辺りに来るようにします。

肩甲骨の下角は(肩甲骨の一番下の三角形の頂点)です。

ここを、台の端に当てるイメージです。

 

2. 足裏全体をしっかり地面につけ、「膝」は「リラックス出来る位置」まで曲げます。

左上画像では、「膝」を90度以上曲げていますが、これくらい深く曲げてもらうほうが、動作の中で下半身が過度に踏ん張らず、下半身の筋肉の関与がしにくいので「骨盤」が動きやすく、「胸椎伸展」の動きもだしやすくなります。

とにかく「リラックス」が大切です。

 

3. そのまま「ダンベル」を胸に置き、右下の手の形で持ちます。

一度、胸に置くのは「重量」が軽いため簡単だと思います。

そこで、しっかりとダンベルを持ち、ポジションも確認をします。

 

次に「スタートポジション〜動作開始」まで見ていきます。

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1. 胸に乗せたダンベルを上げる

この時点で、背中の接地面が安定しているか確認してください。

この状態で、肘は伸ばしきらず、軽く曲げておきましょう

この「軽く曲げた状態」で動作を行います。

 

2. 4つの骨格の連動で下ろす

①「肩」:手を「前ならえ」から「バンザイ」するようなイメージで動かします。「内旋」すると「肩にインピンジメント」を起こしやすいので「中間位〜やや外旋位」くらいのイメージで最も上げやすい上げ方を模索してください。

 

下ろしていく際の「肘の距離感」は、特に気にせず、上記の方法を取ると、自然に画像の距離感程度になると思います。

 

②「肩甲骨」:「胸椎」と「胸郭」と連動するので、肩甲骨は、特に意識は不要です。

 

③「胸椎」:しっかり「伸展」をさせます。この時に「腰椎」で代償しないように気をつけましょう。

台に乗っている背中の部分を「伸展」させる意識を持ちます。

横からみて、お尻が地面に近づいていく動きがある場合は、「腰椎伸展」している可能性があります。

「軽くお尻が持ち上がる」イメージでもいいと思います。あくまで「軽く」です。

 

④「胸郭」:下ろしていきながら、息を吸いましょう。

大きく吸い込むことで、「胸郭の拡大」が得られます。

この「胸郭の拡大」が、他の関節の動きを良くするので、しっかりと息を吸いましょう。

 

続いて「ボトムポジション」を見ていきます。 

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「ボトムポジション」が最も重要です。

もう一度、確認ししっかりと「骨格の連動」を意識しましょう。

 

肩:「内旋」が入らないよう、「バンザイ」をする

肩甲骨:肩の上がり方に、なるべく左右差が出ないようにする

胸椎:代償出ないように、しっかりと「伸展」する

胸郭:大きく息を吸い込み、ボトムで最大限吸うようにする

肘:肘は軽く曲げたまま、「肘の距離」は変わらないようにします。

 

「ボトムポジション」が最も重要な理由の1つとして「筋肉の伸張」があります。

「筋肉の伸張」=「ストレッチ効果」がトレーニングの中で得られるということです。

この「ストレッチ効果」が、筋肉の動きを良くし「骨格連動」を上げます。

 

それでは、特にストレッチがかかる部分の「大胸筋下部・広背筋・腹筋群」について見ていきます。

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特にストレッチのかかる「3つの筋肉」が、硬いと起こる「動きの制限」を書いていきます。

・大胸筋下部:「肩屈曲・外旋」

・広背筋:「肩屈曲・外旋」「肩甲骨上方回旋」

・腹直筋・腹斜筋:「胸椎伸展」「胸郭拡大」

 

見てもらうとわかりますが、この「ストレッチされる筋肉」が大きく「骨格の連動」に関与します。

なので、この「ボトムポジション」は「筋肉の伸張」により「骨格の連動」を最大限高めることができます。

 

「スタートポジション」に戻す際は「伸張した筋肉を戻す」といったイメージで戻してください。

元々「ダンベルプルオーバー」は、収縮を感じにくい種目ですのでそこまで収縮感は感じることはできないと思うので、軽からイメージを持つ程度で構いません。

どちらかというと「ボトムポジション」に意識の大半をおいて、行ってみましょう。 

 

「ダンベルプルオーバー」で”肩が詰まる・痛い”ときの、もう1つのやり方

上記のやり方でやると、肩の柔軟性が低い方は、

「ボトムで肩が詰まる!痛む!」とった事が起きるかも知れません。

そこで、チェックしてもらいたいポイントが、

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①の肩の屈曲角度が、「地面と平行」を超えてくると、肩の構造的に負担がかかる状態になります。

③④は極端にどちらかに偏るといずれも「連動」が悪くなるので、「肩関節」に負担が掛かりやすくなります。

 

「すべてちゃんとやっているけど、”詰まり・痛み”がある」という方に、もう1つの方法を紹介します。

このフォームは、「肩」の可動域が少しせまくなり、代わりに「胸郭」「胸椎」がよく動くので、「腹筋群」に高いストレッチ効果が得られます

それでは、見てきましょう。

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 まず大きく変わる点は1つだけです。

セッティングの位置の「肩甲骨下角」の位置になります。

 

この画像だけ見ると、「先程となにが違うのか?」となると思うので、比較したものも見てみましょう。 

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「肩の最大の可動域」が、水色の線です。

右側は、その線より少し「肩」が高くなっています。

「肘」の位置を見てもらうと、わかりやすいかも知れません。

これで、「肩の屈曲角度」が小さくなるので、肩の負担が減ります。

 

その分、「胸郭」「胸椎」の動きが大きくなり、「腹筋群」によりストレッチが掛かります。

自身の動きが悪いところを、判別できた方は、上手く「2つのフォームを使い分け」が出来ると、「骨格の連動」に対して、非常に高い効果を持たせることができます。

 

骨格の連動をあげる「ダンベルプルオーバー」 のフォーム まとめ

 以上が、骨格の連動をあげる「ダンベルプルオーバー」になります。

肩が痛い原因を直したり、パフォーマンスをあげる事に繋がるので、非常にオススメです。

 

それでは、最後にもう一度やり方をおさらいします。

1 軽い重量で行う。

2 下半身はリラックス出来る位置にセットし、踏ん張りすぎない

3 自分の「肩状態」を考え「肩甲骨下角」の位置を決める。

4 動作は「骨格の連動」を意識し、特にボトムポジションまでの呼吸を忘れない

5 肘は軽く曲げ、距離感は「開きすぎ・閉じすぎ」にも注意し、「バンザイ」のイメージ。

 の5点を注意してみてください。

 

10回 2~3セットで良いと思います。

また、「ベンチプレス」や「スクワット」前のウォーミングアップにも使えますので、是非お試しください!

 

 

それでは今日はここまで〜 【スクワット】股関節の前側の”詰まり・痛み”の原因を解消するチューブエクササイズとは?次回お楽しみに!