【オーバーヘッドプレス】腰痛、肩の痛みの原因と「広背筋の硬さ」の関係とは?

にほんブログ村 健康ブログ フィットネスへ
にほんブログ村

今回は、オーバーヘッドプレスで起こる「腰痛」と「肩の痛み」について書いていきます。

 

以前の記事で、オーバーヘッドプレスで腰痛が起こる原因

・体幹部、殿部の筋の弱さ

・脊柱起立筋の過緊張

この2つを解説しました。

 

それでも改善しない方は、広背筋が硬いことで「腰痛」や「肩の痛み」が起きている可能性があります。

「広背筋が硬い人の特徴」としては

・慢性的な腰痛がある

・肩のインピンジメントがある

など、その他のトレーニングでも痛みを感じることが多い印象です。

 

なので、今回は

・広背筋の硬さで起こる「腰と肩の障害」

・広背筋の硬さを改善するストレッチ方法

を紹介していきます。

 

 

広背筋の硬さと肩の痛みの関係

まずは広背筋について見ていきます。

f:id:health--life:20200402104818j:plain

広背筋は「腰〜肩」にかけて幅広く付きます。

「作用(広背筋の働き)」に注目すると、

肩関節:内転、内旋、伸展

肩甲骨:下方回旋、下制

となります。

 

肩をバンザイする動き(オーバーヘッドプレスの動作)は

肩関節:屈曲、外転

肩甲骨:上方回旋、挙上

となり、広背筋の作用と「真逆の運動」となります。

f:id:health--life:20200402132250j:plain

つまり「広背筋が硬い」ことで、

「肩、肩甲骨の動きに制限がかかり、オーバーヘッドプレスの挙上動作が上手くできない」状態となります。

更には、肩内旋は「巻き肩」を誘発し、肩インピンジメントのリスクも高くなることで、無理や挙上した結果「肩の怪我」が多くなります。

 

広背筋の硬さと腰の痛みの関係

先程、広背筋が硬いと「肩、肩甲骨の動きに制限がかかり、オーバーヘッドプレスの挙上動作ができない」と書きましたが、

特に「トップポジション(挙げきった位置)で腰が痛む」方は、広背筋の硬さの影響が見られます。

 

トップポジションで痛む原因として、広背筋が硬いので

肩、肩甲骨の運動を「腰を反る」ことで代償しているからです。

 

※代償運動・・・

バンザイして耳の横まで肩を上げることが難しいため、体を反らして「見かけ上」肩が上がっているように見せている

f:id:health--life:20200402151411j:plain

上記の「代償動作」が、オーバーヘッドプレスの動作中に起こることで「腰痛の原因」となります。

 

この例は「トップポジションでの腰痛」ですが、挙上初期で痛む方はこちらの記事を参考にしてください。
www.health--life.com

 

オーバーヘッドプレスで怪我をしないためのストレッチ

今まで見てきた「肩の痛み」や「腰の痛み」は、根本的には「広背筋の硬さ」が原因なので、それを取り除いていけば改善の可能性は高いので、ストレッチ方法を紹介します。

 

広背筋のストレッチ①

【やり方】

①四つん這いになり、手のひらを上に向ける

②手のひらを上に向けた腕を前に伸ばす(体の中心上に)

③踵にお尻をつけるように体重を後ろにかける

④広背筋が伸びている感覚があれば20秒キープして、1~2セット行う。

f:id:health--life:20200404125806p:plain

手を上に向けることで「肩外旋位」になるので、内旋の作用を持つ「広背筋」に、よりしっかりとストレッチをかけることができます。

広背筋のストレッチ②

①チューブを持ち、手のひらを顔に向ける

②四つん這いで台に肘を乗せる(肘の距離は拳1~2個分広げる)

③胸を地面につけるように体を沈める

④広背筋のストレッチと、胸椎の伸展を感じたら20秒キープ

f:id:health--life:20200403202111j:plain

肩に詰まり感や、痛みがある場合は無理ない範囲で行ってください。

先程のストレッチより「胸椎の伸展」の動きが出やすいので、オーバーヘッドプレス前だけではなく、「ベンチプレスでアーチが組めない方」にもオススメのストレッチです。

 

オーバーヘッドプレスと肩、腰の怪我 まとめ

以上が「広背筋の硬さで起こる肩の痛みと腰痛」になります。

 

広背筋は、ベンチプレスでの「肩甲骨の下制、下方回旋」にも使われ、デットリフトの背中を固める(下制、下方回旋)動きにも重要です。

ですが、「同じ方向の運動」ばかり繰り返していると、広背筋は硬くなり、作用の反対方向の「肩関節挙上」などの動きの妨げになります。

 

そして「巻き肩」などの姿勢不良の原因にもなるので、日常のストレッチとして行うことが、トレーニング全体での怪我予防にもなります。

 

最後に「広背筋が硬い」ことと「広背筋を上手く使う」ことは別と知っておいてください。

広背筋を上手く使うことで体幹部の安定性を高めたり、腰痛の予防にもなります。

 

それらの「広背筋を使うことでの役割」は、下記動画のフォーム解説を見てもらえると理解しやすいかなと思います。