今回は、「肩のリハビリと、ケガ予防に最適な腕立て伏せ」を紹介します。
「腕立て伏せ」は、トレーニングをしている方なら誰でも一度はやったことがあると思いますし、「トレーニーの原点」といってもおかしくはないと思います。
ただ、継続して「腕立て伏せ」を行っている方はいるのでしょうか?
体感的には、「1割未満」ではないかと感じます。
おそらく継続して行われない理由は、
- 負荷が弱い
という理由が一番多いと思います。
筆者が「腕立て伏せを継続して行うべく理由」と考えるのは、
- 肩の怪我の予防に最適である
- 筋トレで怪我をした肩に、高いリハビリ効果が得られる
- 「インナーマッスル・アウターマッスル・骨格」の協調性が上がる
といった、非常に優秀な「肩のコンディショニング」になります。
そんなトレーニングの「原点にして頂点の腕立て伏せ」を利用した「肩のコンディショニング」方法について解説していきます。
動画解説はこちら
- 【腕立て伏せ】が”肩の怪我の予防”と”リハビリ”に最適な理由
- 筋トレで痛めた肩の”リハビリ・コンディショニング” 「腕立て伏せ」のやり方
- 筋トレで痛めた肩の”リハビリ・コンディショニング” 「腕立て伏せ」 まとめ
【腕立て伏せ】が”肩の怪我の予防”と”リハビリ”に最適な理由
「腕立て伏せ」で、鍛えることができる筋肉(主導筋)は、
- 大胸筋
- 三角筋前部
- 上腕三頭筋
の3つになります。
普段「ベンチプレス」をする方には、主導筋に対して「腕立て伏せでは、負荷が足りない」という悩みは、当然起こります。
ただ、「負荷」ばかり気にしていると起こりやすいのが「肩の怪我」です。
「腕立て伏せ」では、主動筋が鍛えられることも重要なことですが、もっと大切なことは「多くの補助筋の動員と、自由な骨格の動きができること」が、腕立て伏せをやる最大のメリットです。
どれくらいの補助筋が使われているか見てみましょう。
*体幹部と下肢除く
水色の部分がすべて「補助筋」です。
これだけ多くの補助筋が「腕立て伏せの姿勢」を保とうと働き、バランスを取ろうとします。
「ベンチプレス」では、”バーベルの重量が肩に乗っかる”形になり、他の接地面と共に重量を受けますが、
「腕立て伏せ」では、”自重を肩で支える”といった「肩の安定感と、骨格の協調性」を出す働きが強くなります。
ここが、「ベンチプレス」と「腕立て伏せ」の補助筋の使われ方の大きな差となります。
そして「腕立て伏せ」は、バーベルを握らない分「運動の自由度」も上がります。
それによって
- 肩の痛みの出ない範囲で、動かすリハビリになる
- 補助筋が肩の安定化を向上させるため、怪我の予防になる
- 負荷が軽いため、無理をしない
といった理由から、「肩の怪我予防・リハビリ」 には、「腕立て伏せ」がもってこいとなります。
それでは、
- 肩のコンディショニング
- リハビリ・ケガ予防
として使える「腕立て伏せ」のフォーム解説をしていきます。
筋トレで痛めた肩の”リハビリ・コンディショニング” 「腕立て伏せ」のやり方
まずは、「肩のリハビリ腕立て伏せ」の動画を見てください。
動作のポイントを解説しています。
それでは、動作について細かい解説をしていきます。
①スタートポジション
手幅は、肩幅より少し広めに設定します。
②ボトムポジション
ボトムでは、腕を時計の針と見立て「時計の4時と8時」に腕の角度がなるようにします。
これで、脇が開くことを防ぎます。
スタートポジション
スタートポジションでは、「肩甲骨下方回旋」を行います。
これにより、
- 動作時の肩の可動域増加
- 肩・肩甲骨の協調性があがる
- 脇が開きにくくなる
というメリットがあります。
ボトムポジション
先程の通り「4時と8時」あたりに脇の角度を設定します。
脇が開いて「3時と9時」になると、肩の負担が増えて逆に痛める危険があります。
そして「胸は床につかなくて構いません」
よっぽど筋肉が発達していれば別ですが、「肩甲骨下方回旋」がうまく出来ていると、胸より先に、顔が床に付きます。
トップポジション
ボトムから、脇を開かずに挙上し、トップでは「肩甲骨外転+胸椎屈曲」を行います。
これにより「前鋸筋」に刺激を与える事ができます。
そして、この状態から「肩甲骨下方回旋」をして、スタートポジションに戻り動作を繰り返します。
この一連の動作を繰り返します。
数はできる限り動作はゆっくり10回を目安に、2セット程度行いましょう。
筋トレで痛めた肩の”リハビリ・コンディショニング” 「腕立て伏せ」 まとめ
以上が「肩のリハビリ・コンディショニング腕立て伏せ」になります。
「普通の腕立て伏せ」とは違って意識するポイントを抑えると、肩周り全体で体重を支えるため、
- 肩・肩甲骨の協調性が上がる
- インナーマッスルが関節を安定させようと、強く働く
- 前鋸筋の動きも付き、肩周りの柔軟性が向上する
といった、「良いこと尽くし」です。
また「ベンチプレス」に必要な動作も多く含まれるため、
「ベンチプレスで肩を怪我した」
「ベンチプレスのフォームがうまくいかない」
といった方にも、非常におすすめです。
是非「筋トレの原点である腕立て伏せ」を、
- 肩のリハビリ・コンディショニング
- 肩のケガ予防
としてうまく活用し、トレーニングの質をあげてください!
それでは、今日はここまで〜 次回、お楽しみに!
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