【シュラッグ】”僧帽筋上部”を鍛えるだけではない!体の連動をあげるフォームとコツとは?

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今回は「シュラッグ」を紹介していきます。

「シュラッグ」は”僧帽筋上部繊維”を鍛える種目!として多く知られていますが

実はこの「シュラッグ」には、”ベンチプレスを大きく飛躍”させる要素が、これでもか!というくらい含まれています。

 

その「シュラッグ」の良さを最大限活かすためには、いくつかのポイントがあります!

そのポイントを実施するだけで「今までのシュラッグとは全然違う」といった感覚になる方も多いと思います!

なので(肩甲骨・胸郭・肋骨)の動きが悪い方や、「巻き肩」「 ベンチプレス愛好家」「ラグビー」などのコンタクトスポーツをしている幅広い方に、オススメですのでこれから「正しいシュラッグ」を見ていきましょう!

 

〜目次〜

 

 

「シュラッグ」がベンチプレスに活きる”フォーム”と”ポイント”

まず「シュラッグ」の基本動作+ポイントを見ていきましょう!

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その1 「肩甲骨上方回旋」を誘発し、肩甲骨の動きを良くする

バーベルを握り、手幅は肩幅よりやや広く持ちます。

従来の「シュラッグ」では、赤矢印の「肩甲骨挙上」という動きにをメインに行いますが、「肩幅より広く持つこと」で、バーに掛かる力が上下のみでは無くなるため、水色矢印の「肩甲骨上方回旋」の動きが出しやすくなります。

 

そして、もう一つ重要なポイント「肩甲骨の動かす方向」になります。

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右側のBADでは、前に肩をすくめ、ほとんど「肩甲骨挙上」のみの動きになっています。

対して左側のGOODでは、「肩甲骨挙上・上方回旋」が共に行われやすい角度になっており、「僧帽筋中部」も働きやすくなるので、より肩甲骨の動きの活化に繋がります!

*挙上の際に、顎を少し手前に引くとGOODの方向に引きやすくなります!

 

この「肩甲骨上方回旋」の動きが非常に重要です。

ベンチプレスでは「肩甲骨下方回旋」の動きばかりになります。

そこで、逆方向の動きを入れてあげることで、肩甲骨周りの筋肉が、より大きな可動域で動かせることにより、「肩甲骨の動きが良くなる」ことに直結します。

 

「巻き肩」や「ラグビー」などのスポーツをされている方は、特に「僧帽筋の筋の硬直」がみられやすいです。

筋肉が硬い状態で固まり「本来動くべき範囲」が動けなくなります。

それを、この「シュラッグ」を用いることで、

「ボトムポジション」では”筋肉に対してのストレッチ効果” 

「トップポジション」では”収縮による血流促進と動きの改善”

が見られので、是非取り入れてみてください!

   

 

その2 「肋骨」「胸郭」の動きが良くなり体の連動が上がる

その1では「肩甲骨の動き」や「挙上方向」などトップポジションにおける動作が大事でしたが、次は「ボトムポジションでの呼吸」が重要となります。

 

まずは「ボトムポジションでの呼吸」により、「肋骨」「胸郭」の動きを良くする方法を見ていきましょう。

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ピンク線:基準線(第7頚椎)

赤線・水色線:「肩峰の位置」

「点線の位置の差分」だけ、「僧帽筋」を中心に肩甲骨周りにストレッチがかかっています!

ポイントは、できるだけ「なで肩」になるように肩を落とす!ことです。

 

ただもっと重要なことがあります!

それはボトムで大きく息を吸う事!です。

画像を比較してもらうと、右側は、体の中心が丸くなり、中心が膨らみ「風船」のような形になっているかと思います。

この体の中心が膨らみ「風船」になることが大事です!

 

この「風船」になることで「肋骨」と「胸郭」に動きが大きくつきます。

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水色:バーベルの重量方向

赤色:呼吸時の「肋骨」の動き

大きく呼吸する「風船」状態を作ることにより、赤矢印の方向に「肋骨」が開いていきます。

ここに、水色矢印のバーの重量が加わることで、更に「肋骨」が開きます。

「肋骨」が開くことにより、右側画像の「肋骨の間にある筋肉」に対してもストレッチ効果が得られます。

 

この筋肉は、普段の「猫背」姿勢などでも動きが悪くなりやすい場所ですが、自分でなかなか気づくことはありません。

その「肋骨の間にある筋肉」に、ここまでのストレッチをかけ、動きを出すことは他の種目ではなかなかできません。

「胸郭」と「肋骨」は体の中心部にあり、動きが悪いと「他の関節」の動きの連動も悪化させるので、必ずボトムポジションで「息を大きく吸いストレッチをかけてあげる」ことが大事です!

実際に、ボトムポジションで大きく息を吸った時に、「肋骨」に伸張感などを感じれると良いですね!

 

その他にも「胸郭」のセルフケアにつきましては、こちらの記事に書いています。

www.health--life.com 

その3 「バルサルバ呼吸」で硬くなった筋の緩和

BIG3などの「コンパウンド種目」に欠かせない呼吸が、「バルサルバ呼吸」になります。

ベンチプレス安定化のための「バルサルバ呼吸の理論」についてはこちら

ベンチプレスにおける「バルサルバ呼吸応用編」はこちら

に書いていますので、是非一度目を通してみてください!

 

「バルサルバ呼吸」の「腹圧」を高める際の、重要なポイントとして

”努力呼吸筋をなるべく使わない”という点があります。

 この「努力呼吸筋」というのは大きく息を吸ったり、吐いたりする時に使われるのですが(肋骨・胸郭・横隔膜)などの動きが悪くなると、”首の筋肉を使って呼吸”をしてしまいます。

 

「努力呼吸筋」をなるべく使わないようにする方法は、大きく深呼吸をして、お腹に空気を溜めるイメージです!

「胸」の部分が膨らまないように注意します。

 いわゆる「腹式呼吸」ですね!

この呼吸の際に気をつけて欲しいのが、口を「”ホ”の字」にして大きく息を吸います!

なぜかと言うと、

「”ハ”の字で呼吸」をすると「努力呼吸」といい、首の筋肉をメインに使い呼吸をしてしまいます。

一度試してみてください!

 

”ハ”の字で大きく呼吸すると、肩がすくみませんか?

この、すくみは(肩・肩甲骨・胸椎・肋骨)などなど

すべての動きの邪魔になりますので、気をつけましょう!

 

とはいえ「バルサルバ呼吸」ではなるべく「努力呼吸筋」を使わないように意識はしますが、必ず使われます。

そして「努力」しているのですから、疲労が溜まりやすく、首まわりの不調の原因になります。

 

「不調の原因例」として

  1. 首に詰まり間がある
  2. 首・鎖骨周りの筋が硬くて動かしくい
  3. 首・鎖骨・上肢あたりに痛みや、しびれがある

などといった症状がある方は、かなり疲労や筋の状態悪化が考えられます。

ですが、その改善策として「シュラッグ」は非常に優秀です。

 

まずは、「不調の原因例」から見ていきましょう。

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「不調の原因」1・2では、左側の首周りの筋肉の動きを良くすれば改善することが多いです。

「シュラッグ」のバーの重量と、「風船」により筋緊張は緩和されます。

 

ただ問題は3の症状がある場合です。

”胸郭出口症候群”という言葉を聞いたことはありますか?

筋肉の間や、鎖骨の下を通っている「腕神経叢」といった神経の固まりがあります。

そして、右側の赤丸印は「腕神経叢」が絞扼(圧迫や締め付け)されやすい場所になります。

そこで絞扼を受けると「神経症状」が出現し、”痛み””しびれ”などの症状がでます。

絞扼の受けやすい4つのポイントは

  • 「斜角筋」通過部
  • 「鎖骨下」通過部
  • 「小胸筋」通過部
  • 「肋鎖間隙」通過部

となります。

なにやら難しい言葉も出てきていますが、この4つの絞扼ポイントに共通する事は「首の筋肉と呼吸の影響を非常に受けやすい」といったことです。

このような「神経症状」が出ている方は、高重量のシュラッグは絶対に行ってはいけません。 

何故かと言うと、過度の重量負担は「神経通過部」の道を狭くし「絞扼」を強めることになります。

 

では、どうすればよいのか?

「軽い重量のシュラッグ」を行ってみてください!

20回楽々出来る程度の重量で十分です!

そのときにも、いままでの注意点を必ず意識することを忘れないでください!!

軽い重量で行うことで、「絞扼」部位の筋肉を軽い刺激で動かすことができ、「血流の改善」により筋緊張緩和や可動域向上が見込め、「絞扼」部位の緩和が望むことができます。

 

普段から「バルサルバ呼吸」を多用する方で、(肩・肩甲骨・胸椎・肋骨)の不調がある方は、是非自身の状態にあわせて試してみてください!

 

 

その4 ベンチプレス時の「土台の安定化」

これは「シュラッグ」のトレーニング効果として大きい恩恵です。

僧帽筋上部・中部が鍛えられる事により、ベンチプレス時の「接地面」の拡大と安定化が見られます。

「土台が安定」することにより、「筋出力の向上・動作の安定化」といった怪我防止・パフォーマンスアップに重要な役割を果たしてくれます。

 

 

ベンチプレスを飛躍的に伸ばす「シュラッグ」まとめ

以上が「シュラッグ」の紹介となります。

「シュラッグ」は僧帽筋上部のトレーニングと捉えられがちですが、方法や一工夫を加えることで、体の動きを良くする様々な効果をもたらしてくれます。

バーベルでの「シュラッグ」は高重量を扱いやすいでが、大切なことは「丁寧な動作」です。

「ボトム」に下ろしながら大きく「呼吸」を行い、

「トップ」では「挙上と上方回旋」をセットでおこなうイメージで行いましょう。

10〜12回 3セットくらい「丁寧」に行うといいと思います!

 

それでは今日はここまで〜

次回、【インクラインダンベルプレス】肩が痛くても出来る!理にかなったフォームと方法は?お楽しみに!