ストレッチの常識は間違いだった?筋トレ後にやると筋肉に悪影響な理由とは?

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今回は「トレーニング後のストレッチの影響」について書いていきます。

 

ハードな筋トレの後に、

「トレーニングした部分をしっかり伸ばそう!」

と、ストレッチをする方は多いと思います。

 

その目的が、

・筋肉痛の軽減

・トレーニングしたままだと固まるから

などが「ストレッチの常識」としてよく知られています。

 

ですが、そのストレッチが

筋肉の回復を遅らせるどころか、逆に損傷を広げる可能性があります。

 

その理由について

・ストレッチの生理学

・トレーニングとストレッチの関係

から見ていきましょう。

 

  

パッシブストレッチとアクティブストレッチ

まずは、ストレッチの種類を大まかに説明します。

 

・パッシブストレッチ

スポーツ現場などでよく見る、2人1組でやるようなストレッチや、

ジムのストレッチエリアでよく見る、自分の体重を使ったり、体の肢位を変えて行うストレッチです。

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少し難しい言葉を使うと、

「筋を随意的に収縮させずに、外力を使ってストレッチする」

といった定義になります。

 

・アクティブストレッチ

先程とは反対に「筋の収縮を利用したストレッチ」になります。

これもスポーツ現場でよく見られますが、勢いよく足を上げたりすることで、足を上げる作用の反対の筋肉に対してストレッチをかけます。

 

足を上げる筋肉(主動筋)の収縮

→反対側の筋肉(拮抗筋)の弛緩

→弛緩+自重によるストレッチ効果

 

このような関節の可動域を広げながら行う2つのストレッチが、主流で行われています。

 

選択肢としては、

「トレーニング後にパッシブストレッチ」を行う方がほとんどだと思います。

では、パッシブストレッチが与える影響を見ていきましょう。

 

   

パッシブストレッチの生理学

パッシブストレッチをすることにより

・中枢神経

・筋肉、腱、細胞

に影響を与えます。

 

それぞれに与える影響について解説します。

 

神経へのストレッチの影響

まずは、神経です。

ストレッチをすることにより「知覚の変化」が起きます。

ここで指す知覚は「痛覚」が大きく関わるとされています。

 

「ストレッチを初めて数秒の段階では、伸ばされて痛かったところが、10秒~20秒とストレッチをしていると痛みがマシになる」

といった経験はありませんか?

 

これは

痛みに対して「痛覚」が慣れる

といった反応がストレッチをすることで起こります。

それにより「筋肉を少しずつ伸ばせるようになり柔軟性が増す」ことが、神経の反応として見られます。

 

筋肉・腱へのストレッチの影響

次に「筋肉と腱」についてです。

 

「筋肉」は(筋原線維〜筋繊維〜筋内膜〜)など、筋繊維が束になり、それが膜に包まる構造をしています。

「腱」は、筋肉の力を骨に伝えるために配列されています。

すこし筋肉より硬い組織になります。

 

この2つの共通点は「弾性コラーゲン繊維」で出来ていることです。

筋・腱の動きには、弾性コラーゲン繊維の「粘弾性」が大きく関与します。

 

「粘弾性」とは「弾性+粘性」を合わせたことを言います。

「弾性」は、ゴムのようなイメージで、

引っ張ると伸びますが、離すと縮み元の長さに戻ります。

 

「粘性」は、硬い粘土のようなイメージで、

引っ張っても急には伸びず、時間をかけ徐々に伸びていきます。

 

そして「筋肉の粘弾性」は、パッシブストレッチの影響を大きく受けます。

一定時間ストレッチすることで「筋肉の粘性」が伸張し、柔軟性が向上する。

これがストレッチ効果の1つです。

 

*「ゆっくりストレッチしなさい」と言われた経験があると思いますが、

早いストレッチでは「弾性」部分ばかりが伸びて元に戻ります。

「粘性」部分にまでアプローチするには、速度と時間を「ゆっくり」ストレッチしてあげることが大切です。

 

細胞へのストレッチの影響

「細胞」というと何やら難しく感じるので、わかりやすく例え話で説明します。

 

筋肉の収縮、伸張の役割は、1つ1つの「筋繊維の中にある細胞」が行なっています。

この「筋繊維」をマンションに例えます。

 

マンション(筋繊維)の各部屋には、筋肉を動かす細胞たちが住んでいます。

各部屋番号は「サルコメア」という名前で統一されています。

 

マンション(筋繊維)の、部屋(サルコメア)に住んでいるのが、筋を動かす細胞たちです。

そして、

筋を動かす細胞たちを、サルコメア(部屋)の中心に居させる役割を持つのが「タイチン」という細胞です。

タイタンは、部屋から出れなくする、休日のNetflixのようなものです。

 

ここまでをまとめると、

「筋繊維内の筋を動かす細胞は、タイチンによってサルコメアの中心に居る」

ことが後に大切になるので、しっかりと覚えていてください。

 

   

ハードなトレーニングとストレッチの影響

本題に入ります。

ハードなトレーニングを行う方で、

トレーニングの強度の基準は「翌日の筋肉痛」

という方も多いと思います。

 

結論は、

「筋肉痛を起こすトレーニングとストレッチの相性は最悪」

と考えられています。

 

「なぜ相性が悪いのか?」というと、

筋肉痛を起こしやすいトレーニングは

・筋肉に強い伸張を与える(ストレッチ種目など)

・初めてやるトレーニング

が挙げられます。

 

筋肉痛を起こすトレーニングが良い、悪いは置いといて、

「ストレッチの生理学と筋肉痛」について見ていきます。

 

筋肉痛(遅発性筋肉痛)によって起こる体の状態変化

筋肉痛が起きることでの体の変化について見ていきましょう。

 

関節:可動域低下

神経:鈍くなる、筋力低下

 

上記の2つは筋肉痛の経験がある方は、体感したことがあると思います。

ですが、トレーニングとストレッチの相性の悪い部分は「筋肉の細胞」が大きく関与します。

 

筋肉痛を起しやすいトレーニングを行うことで「細胞の損傷」が見られます。

先程のマンションで例えた、部屋の中にいる「筋肉を動かす細胞たち」と「タイチン」などの損傷です。

 

タイチンの役割を思い出すと、

「部屋(サルコメア)にいる、筋肉を動かす細胞たちを部屋の中にいさせること」

でした。

 

ですが、ストレッチは

「筋肉を動かす細胞たち、タイチンを部屋の外に出す方向に作用」します。

普段なら上手く調和して問題ないものの、

 

筋肉痛を起こすトレーニング後のストレッチは、

「傷ついた細胞、タイチンが部屋で休んでいるところを、無理やり外に引っ張り出す」

ことをしているようなものです。

 

そうなると、

細胞の損傷の回復は遅れ、筋肉痛の痛みが消えた後にも

・神経の反応が鈍いまま

・関節、筋肉の動きが悪い状態

が続くリスクが高くなります。

*痛みが消えた後7〜10日程度続くことも

 

 なので、

「筋肉痛を起こしやすいトレーニング」をするの自由ですが、その後のストレッチは避けておくべきだと思います。

 

 

筋肉痛を起こすトレーニングとストレッチ まとめ

以上が「筋肉痛を起こすトレーニングとストレッチ」についてです。

 

まだストレッチにはわかっていない部分も多いですが、

現状「ハードなトレーニング後のストレッチ」はオススメしません。

 

ストレッチが

・筋肉痛を軽減させる効果も期待が薄い

とされています。

 

なので「パッシブストレッチ」のタイミングは、

「トレーニング前後ではなく、間時間に筋肉痛が起きない部位に対して継続的に行う」

のが最適だと思います。

 

それでは、今日はここまで!次回、おたのしみに!

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